流れ星が消えないうちに
『流れ星が消えないうちに』
橋本紡
胸がずっと苦しい。
読み始めから読み終わった今も胸が苦しい。
よくわからない気持ちで苦しい。
夕食の天ぷらで苦しいわけじゃない。
と思う。
恋人を亡くした奈緒子と親友を亡くした恋人の巧。
突然、二人の世界からいなくなってしまった加地。
いなくなってしまったから繋がった二人。
二人の思いと日常を交互にいなくなってしまった加地を思い語る。
けど二人はお互いに加地の名前も話も口にはしない。
二人は時々いなくなってしまった加地を通して触れ合う。
涙が出そうで出ない…
彼等の周りの人が面白いから…。
流れ星に願いをかけるほど未来を生きられる。
亡くなってしまった人を身近に感じたい思いが星にさせる。
亡くなった人は星になって見守ってくれる。
星になっていつまでもそばにいてくれる。
そう思うだけで胸の苦しさが軽くなる気がする。
だから空を見上げてしまう。
ごはんも美味しく食べれてしまう。
この人の本を読むとお腹が減る。
ご馳走様です。
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